日本列島は梅雨入りしました。梅雨空が似合う花といえば花菖蒲とあじさいでしょう。 強い日差しにぐったりしているあじさいも雨のなかではいきいきとして見えます。 普通は菖蒲(しょうぶ)といっていますが、菖蒲はサトイモ科で端午の節句に葉をおふろにいれるものをいいます。花を観賞するものは花菖蒲といってアヤメ科です。 いずれあやめか、かきつばたといわれますが、それに花菖蒲との違いをご存じですか? |
まず、あやめだけが普通の庭、畑など水とは関係のないところに植えられます。 かきつばた、花菖蒲ともに湿地、水辺に群生します。
花の大きさはあやめ、かきつばたともに7〜8cmです。 ところが花菖蒲は大きいものですと直径20cmほどになります。
また色も紫、白、絞りなどさまざまです。 葉もすこしづつ違います。 あやめは葉の中心の中脈がめだちません。かきつばたも中脈は目立ちませんが、 葉の根元の部分が鞘(さや)のように茎を囲みます。 花菖蒲は葉の長さも長いのですが、中脈が隆起して目立ちます。 |
ビヨウヤナギ(未央柳、美容柳)はもう盛りがすぎましたが、街中でよく見かけます。 黄色い花がよく目立ちますし、葉も密生してきれいなので、下植えによく使われるように なりました。 | |
小石川後楽園と皇居東御苑でほたるぶくろを見つけました。これも強い日差しは苦手の 花です。前はあちらこちらでよく見かけましたが、最近は少ないようです。 | |
小石川植物園にはめずらしい木もたくさんあります。 ハナキササゲは北アメリカ原産のものでノウゼンカズラ科です。派手な花がなるほどと 思わせます。 | |
ハグマノキのはぐまは白熊のことでこれは中国、チベットにいるヤクの尾の毛です。払子(ほっす、お坊さんが説法のときなどにつかうもの)は、はぐまから作るのですが、ハグマノキの花が終わったあとのふわふわと綿菓子のような形が払子に似ていることからハグマノキと名付けられました。別名はスモークツリー、カスミノキ(霞の木),ケムリノキ(煙の木)ですが、この方がよくわかります。 梅雨の雨はうっとうしいものですが、雨に映える花をさがして 楽しんでいただければと思います。 |