八重桜が終わると、一息つく間もなく、初夏の花が次々登場です。 今年は桜だけではなく、すべての花がとても早いようです。

まず、ハナミズキが咲き出しました。これは初めに花を楽しみます。といっても花に見えるのは苞ですが、白とピンクの2種類あります。次に赤い実を、秋には紅葉を 楽しむことができます。また、落葉してもいちょうやケヤキのように、葉が多くないので、 街路樹として好まれるようです。




次にはつつじ、藤が同じころに咲きました。 普通藤は藤棚に作ることが多いのですが、小石川植物園の藤棚は八重の藤一箇所だけで、 ほかのものは、ヤマフジを低い株のまま育てています。これも藤棚とは 違った風情があります。

小石川植物園にはつつじも種類が多いのですが、その中のヒカゲツツジは黄色いつつじで 他では見たことがありません。

たくさんのつつじの中で、私が好きなのは、やはり六甲山にたくさん生えている やまつつじです。やまつつじは普通朱色なのですが、私達になじみがあるのは 花が紅紫色のムラサキヤマツツジでしょう。 写真は甲山の下にある兵庫県立甲山森林公園で撮りました。

はなやかな花が終わるころ、樹上に目をやると地味な花が多いのですが、 いくつか見ることができます。 「なんじゃもんじゃ」というのをご存知でしょうか。何種類かの木を「なんじゃもんじゃ」 といっているようですが、ヒトツバタゴが一番多いようです。たしかに遠くから見ると もじゃもじゃとした花で、あれはなんだろうと思います。

 

またこれも地味な花ですが、ユリノキも花をつけました。 ユリノキという名前は大正天皇が皇太子のころに小石川植物園に来園され、名前を つけられたそうです。

この木の葉っぱは中心の先端がへこんでいますが、他の似た木、たとえばトウカエデや プラタナスなどの葉っぱは中心がとがっています。これで簡単に見分けることができます。 皆様もときには上を見ませんか? 思わぬ花をみつけることがあるかもしれませんね。